指数計算では、\( 2^3 = 8 \) のように「底と指数から答えを求める」ことに慣れています。しかし逆に「答えから指数を求める」問い、つまり
を解くとき、\( x = 3 \) とすぐわかります。しかし
となると、\( x \) がどんな値になるかはすぐには読み取れません。
この「\( a \) の何乗が \( M \) になるか」という問いの答えに名前をつけたのが対数です。
\( a > 0,\ a \neq 1,\ M > 0 \) のとき、
と定義します。左辺と右辺は同じことを言い換えているだけです。「\( a \) を底とする \( M \) の対数」と読みます。
\( a > 0 \)(底は正)
底が負だと、\( a^x \) が実数にならない場合があります(たとえば \( (-2)^{1/2} \) は実数ではありません)。対数を実数の範囲で扱うために底は正に限定します。
\( a \neq 1 \)(底は 1 以外)
\( 1^x = 1 \) はどんな \( x \) に対しても常に \( 1 \) です。\( a = 1 \) とすると \( a^x = M \) が \( M \neq 1 \) のときに解を持ちません。また \( M = 1 \) のときはすべての \( x \) が解になってしまい、対数の値が一意に定まりません。
\( M > 0 \)(真数は正)
\( a > 0,\ a \neq 1 \) のとき、\( a^x \) は任意の実数 \( x \) に対して常に正です。したがって \( a^x = M \) が実数解を持つのは \( M > 0 \) のときだけです。\( M \leq 0 \) では対数が定義できません。
定義 \( a^p = M \iff p = \log_a M \) を使うと、以下の基本的な値が読み取れます。
\( a^p = M \) と \( p = \log_a M \) は同じ関係を別の変数について表しています。指数の式を「\( M \) について解いたのが指数関数」、「\( p \) について解いたのが対数」と考えることができます。
この対応が、対数関数 \( y = \log_a x \) と指数関数 \( y = a^x \) の逆関数としての関係につながります。グラフ上でどう表れるかは次の記事で確認します。
この単元の解説PDFを無料で配布しています。対数方程式・不等式の例題を中心に、真数条件の確認・底をそろえる手順・不等号の向きの判断まで、模範解答と意味説明を2段組で並べた構成で確認できます。