サイトトップ / 積分 / 定積分
定積分と文字 — 上端や係数に文字が含まれる場合
文字を含む定積分の考え方
上端や下端、あるいは被積分関数の係数に文字が含まれていても、計算の手順は通常の定積分と変わりません。\( F(b) - F(a) \) の形に持ち込み、文字を含んだまま整理すると、結果が文字の式(関数)になります。その式をもとに方程式を立てて文字の値を求めるのが典型的な問題の流れです。
例 1: 上端が文字 — \( \int_0^a 2x\,dx \)
Step 1: 原始関数を求める。
$$
F(x) = x^2
$$
Step 2: \( F(a) - F(0) \) を計算する。
$$
\int_0^a 2x\,dx = [x^2]_0^a = a^2 - 0 = a^2
$$
幾何的確認: \( y = 2x \) と \( x \) 軸が \( 0 \leq x \leq a \) で囲む図形は底辺 \( a \)、高さ \( 2a \) の三角形なので、面積は \( \frac{1}{2} \cdot a \cdot 2a = a^2 \) ✓
例 2: 条件方程式に使う — \( \int_0^a (4x-1)\,dx = 6 \) を満たす \( a > 0 \)
Step 1: 定積分を計算する。
$$
\int_0^a (4x - 1)\,dx = [2x^2 - x]_0^a = 2a^2 - a
$$
Step 2: 条件と等置して方程式を立てる。
$$
2a^2 - a = 6
$$
$$
2a^2 - a - 6 = 0
$$
Step 3: 因数分解して解く。
$$
(2a + 3)(a - 2) = 0 \implies a = -\frac{3}{2} \text{ または } a = 2
$$
Step 4: \( a > 0 \) の条件で絞る。
$$
a = 2
$$
確かめ: \( \int_0^2(4x-1)\,dx = [2x^2-x]_0^2 = (8-2)-0 = 6 \) ✓
例 3: 係数に文字 — \( \int_0^1 (x+k)^2\,dx \) を \( k \) で表す
Step 1: 展開する。
$$
(x+k)^2 = x^2 + 2kx + k^2
$$
Step 2: 各項を積分する。
$$
\int_0^1 (x^2 + 2kx + k^2)\,dx = \left[\frac{x^3}{3} + kx^2 + k^2 x\right]_0^1
$$
Step 3: 代入して整理する。
$$
= \left(\frac{1}{3} + k + k^2\right) - 0 = k^2 + k + \frac{1}{3}
$$
文字を含む定積分の注意点
- 文字 \( a \) を「定数扱いで積分」し、最後に \( x \) に \( a \) や \( 0 \) を代入する
- 上端・下端に文字がある場合は \( F(\text{上端}) - F(\text{下端}) \) の形を丁寧に計算する
- 結果が \( a \) の 2 次以上の式になる場合は因数分解・判別式を活用する

もっと練習したい方へ
文字パラメータを含む定積分の問題を収録した解説 PDF を無料で配布しています。
PDFをダウンロードする(無料)
← 定積分の性質 / 定積分