定積分の「符号付き面積」という性質を使いこなす
定積分 \( \int_a^b f(x)\,dx \) は \( f(x) < 0 \) の区間では負の値になります。「面積」は符号のない量(常に 0 以上)ですから、\( f(x) \) が \( x \) 軸の下に潜る部分があるときは、そのまま定積分を計算しても面積にはなりません。
この単元では次の 3 つのシナリオを順に扱います。
まず、\( y = f(x) \) と \( x \) 軸の間の面積を求めるとき、\( f(x) = 0 \) の解(\( x \) 軸との交点)を求め、符号が負の区間では定積分の絶対値を取る操作が必要になります。次に、2 曲線 \( y = f(x) \) と \( y = g(x) \) の間の面積では、\( f(x) - g(x) \) の符号(どちらが上にあるか)を区間ごとに確認する必要があります。最後に、被積分関数が \( (x-\alpha)(x-\beta) \) の形に因数分解できるときは、1/6 公式によって計算を大幅に省略できます。
\( y = x^2 - 1 \) と \( x \) 軸の面積を例に、交点での区間分割と絶対値の合算の手順を解説します。区間分割なしで計算するとなぜ誤った答えになるかも確認します。
\( y = x + 2 \) と \( y = x^2 \) の面積を例題に、交点の計算・上下判定・\( \int(f-g)\,dx \) の計算手順を解説します。上下が入れ替わる場合の区間分割も扱います。
\( \int_\alpha^\beta (x-\alpha)(x-\beta)\,dx = -\frac{(\beta-\alpha)^3}{6} \) を導出し、2 次関数と \( x \) 軸・2 曲線の面積への応用を解説します。
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