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曲線外の点からの接線


問題

次の曲線に、指定した点から引ける接線の方程式をすべて求めよ。

(1) 曲線 \( y = x^2 \) に、点 \( (1,\,-1) \) から引く接線

(2) 曲線 \( y = x^3 \) に、点 \( (2,\,0) \) から引く接線


まず何を見るか

曲線外の点 \( P \) から接線を引く問題では、どの点に接するかが未知です。接点 \( (t,\,f(t)) \) を未知数 \( t \) で表し、2つの条件を立てます。

  1. 傾きの条件: 接線の傾き \( = f’(t) \)
  2. 通過条件: 接線は外部点 \( P \) を通る

この2条件から \( t \) の方程式が立ち、解の個数 \( = \) 引ける接線の本数になります。

次の図で、曲線 \( y = x^3 \) から外部点 \( (2, 0) \) への2本の接線を確認してください。

y=x³ から外部点 P(2,0) への2本の接線(左)と手順の概念図(右)

左: 接点が異なる2本の接線(赤と緑)がどちらも点 \( (2, 0) \) を通っています。右: 接点を \( t \) とおいて方程式を立てる手順。


なぜ接点を \( t \) とおくか

「曲線上の点から引く接線」(前の記事)では、接点 \( (a, f(a)) \) は既知でした。しかし「曲線外の点から引く接線」では、接点がどこかは分かりません。

接点を \( (t, f(t)) \) とおいて未知数化すると、「傾きが \( f’(t) \) である」ことと「外部点を通る」ことの2条件が \( t \) の方程式を与えます。この方程式の実数解が、それぞれ接線の接点に対応します。


計算例

(1) \( y = x^2 \)、点 \( (1,\,-1) \) からの接線

接点を \( (t,\, t^2) \) とおきます。

\( f’(x) = 2x \) より接線の傾き \( = 2t \)。

接線の方程式:

$$ y - t^2 = 2t(x - t) \implies y = 2tx - t^2 $$

点 \( (1,\,-1) \) を代入:

$$ -1 = 2t - t^2 \implies t^2 - 2t - 1 = 0 $$
$$ t = 1 \pm \sqrt{2} $$

接線の方程式(2本):


(2) \( y = x^3 \)、点 \( (2,\,0) \) からの接線

接点を \( (t,\, t^3) \) とおきます。

\( f’(x) = 3x^2 \) より接線の傾き \( = 3t^2 \)。

接線の方程式:

$$ y - t^3 = 3t^2(x - t) \implies y = 3t^2 x - 2t^3 $$

点 \( (2,\,0) \) を代入:

$$ 0 = 6t^2 - 2t^3 = 2t^2(3 - t) $$
$$ t = 0 \quad \text{または} \quad t = 3 $$

接線の方程式(2本):

確認 \( t = 3 \): \( x = 2 \) で \( y = 54 - 54 = 0 \) ✓


まとめ: 手順

手順 内容
1. 接点を \( (t,\,f(t)) \) とおく 未知数化
2. 接線の方程式を \( t \) で表す \( y = f’(t)\,x - \bigl(tf’(t) - f(t)\bigr) \)
3. 外部点を代入 \( t \) の方程式を得る
4. \( t \) を解く 解の個数 \( = \) 接線の本数
5. 各 \( t \) に対応する接線を求める 接点と傾きを確定

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