直線 \( y = mx + b \) では傾き \( m \) が「増え方の速さ」を表します。しかし \( f(x) = x^3 - 3x \) のような曲線では、場所によって傾き(増え方の速さ)が変わります。
導関数 \( f’(x) \) は、各点 \( x \) での曲線の「その瞬間の傾き」を与える関数です。これを使うと、関数がどこで増えてどこで減るかを代数的に決定できます。
点 \( (a,\,f(a)) \) と点 \( (a+h,\,f(a+h)) \) を結ぶ直線の傾きを差商と呼びます。
\( h \) を 0 に近づけると、割線(2点を結ぶ直線)は点 \( (a,\,f(a)) \) での接線に近づきます。この極限値を微分係数と言います。
\( a \) を変数 \( x \) としてみたとき、\( f’(x) \) が導関数です。次の図で差商が接線に収束する様子と、\( f’(x) \) の符号が増減を決める様子を確認してください。

左パネル: \( h \) を小さくするほど割線(破線)が接線(赤)に近づく。右パネル: \( f’(x) > 0 \) の区間(緑)では右上がり、\( f’(x) < 0 \) の区間(赤)では右下がりになる。
接線の傾きが正 \( (f’(x) > 0) \) とは、曲線が右上がりであることを意味します。これは \( x \) が少し増えると \( f(x) \) も増えるということです。
「候補」と書いたのは、\( f’(c) = 0 \) でも必ずしも増減が切り替わるとは限らないからです(詳しくは次の記事で扱います)。
極限を毎回計算する代わりに、次の公式を使います(高校数II の範囲: \( n \) は自然数)。
| 元の関数 | 導関数 |
|---|---|
| \( x^3 \) | \( 3x^2 \) |
| \( x^2 \) | \( 2x \) |
| \( x \) | \( 1 \) |
| 定数 \( c \) | \( 0 \) |
線形性: \( (af(x) + bg(x))’ = af’(x) + bg’(x) \) が成り立つので、多項式は各項を個別に微分して足せます。
例: \( f(x) = 3x^3 - 2x^2 + x - 5 \) のとき
Step 1: 導関数を求める。
Step 2: \( f’(x) = 0 \) の解(増減の候補点)を求める。
Step 3: \( f’(x) \) の符号を各区間で確認する。
| \( x \) | \( \cdots \) | \( -1 \) | \( \cdots \) | \( 1 \) | \( \cdots \) |
|---|---|---|---|---|---|
| \( f’(x) \) | \( + \) | \( 0 \) | \( - \) | \( 0 \) | \( + \) |
| \( f(x) \) | ↗ | 極大 | ↘ | 極小 | ↗ |
増減表の読み方・極値の判定条件は次の記事で詳しく扱います。
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増減と極値のグラフ / → 増減表と極値の求め方