不定積分 \( \int f(x)\,dx = F(x) + C \) は \( C \) の値ごとに異なる曲線を表します。これらはすべて「微分すると \( f(x) \) になる」という条件を満たしており、縦方向に平行移動した曲線の族を形成します。
たとえば \( \int (3x^2 - 2)\,dx = x^3 - 2x + C \) において、\( C = 0, 1, 2, -1 \) とするとそれぞれ
という曲線の族が得られます。この族から「特定の点を通る一本の曲線」を選び出すのが初期条件の役割です。
初期条件とは「\( x = a \) のとき \( F(a) = k \)」という形の条件です。手順は次の 3 ステップです。
Step 1: 不定積分を求めて \( F(x) = (\text{式}) + C \) と置く。
Step 2: \( x = a \) を代入する。
Step 3: \( F(a) = k \) と等置して \( C \) を解く。
Step 1: 不定積分を求める。
Step 2: \( x = 1 \) を代入する。
Step 3: \( f(1) = 2 \) と等置して \( C \) を解く。
答え:
確かめ: \( f’(x) = 3x^2 - 2 \) ✓、\( f(1) = 1 - 2 + 3 = 2 \) ✓
Step 1: 不定積分を求める。
Step 2: \( x = 0 \) を代入する。
Step 3: \( f(0) = 3 \) と等置する。
答え:
確かめ: \( f’(x) = 6x - 4 \) ✓、\( f(0) = 3 \) ✓
初期条件 \( f(a) = k \) は「曲線が点 \( (a,\,k) \) を通る」という条件です。族の中の無数の曲線のうち、この特定の点を通るものはちょうど一本だけ存在します。初期条件で \( C \) が一意に定まるのは、この幾何的な事実と対応しています。

積分定数の決定を含む不定積分の例題を収録した解説 PDF を無料で配布しています。